【第63期王座戦五番勝負第１局】

昨年とは立場を変えて同じ二人で五番勝負を争う。村川大介王座に井山裕太棋聖が挑戦する第63期王座戦挑戦手合五番勝負（主催・日本経済新聞社）第１局が、10月20日に宮城県仙台市の「仙台ロイヤルパークホテル」で行われた。激しい攻防が続いたが、村川有利と思われた中盤、大きなフリカワリが起こって形勢不明に陥った。微妙なヨセ合いの末に井山が際どく半目勝ちして大事な初戦をものにしている。村川にとっては昨年の第１局と同じように、勝てる碁を落して苦しいスタートとなった。立会・小林覚九段、新聞解説・溝上知親九段、記録・田尻悠人四段、伊藤優詩三段。第２局は11月12日に岡山県矢掛町「矢掛屋」で行われる。

【第41期天元戦五番勝負第１局】

名人戦で死闘を演じた両雄が、今度は立場を変えて天元戦で激突―。井山裕太棋聖が高尾紳路天元に挑戦する第41期天元戦五番勝負第１局（新聞三社連合主催）が、10月23日に岐阜県岐阜市『岐阜グランドホテル』で開幕した。終始難解な攻防が繰り広げられた一戦は、黒番の井山が141手まで中押し勝ち。復冠に向けて幸先の良いスタートを切った。現地陣営は、立会・小県真樹九段、記録と秒読み・稲垣陽四段、鶴田和志三段、大盤解説・松岡秀樹九段、聞き手。重野由紀二段。