リアル北斗杯!?~若手が躍動する議政府国際囲碁新鋭団体戦、明日開幕!【コラム:品田渓】


 『ヒカルの碁』北斗杯編、塔矢アキラ、進藤ヒカル、社清春の3人が世界に挑む団体戦に胸を熱くした方は多いと思う。そんな北斗杯さながらの団体戦が明日開幕する。
 韓国棋院主催の議政府国際囲碁新鋭団体戦。出場資格は19歳以下(2002年1月1日生まれ以降)。男性2名、女性1名の3人1組の団体戦で、日本、韓国、中国、中華台北の4チームがリーグ戦を行う。出場者は各国の若手トップたち。北斗杯における高永夏(コヨンハ)のような存在ばかりだ。
 さて、そうなると気になるのは日本チームのメンバーだ。日本が自信を持って送り出す代表団、まずはこの人、今日13歳の誕生日を迎えた仲邑菫二段




 昨年の成績は43勝18敗の勝ち星ランキング3位。10歳0カ月で入段して以来ものすごいスピードで進化し続け、つい先日も第33期女流名人戦リーグ謝依旻七段を、第78期本因坊戦予選B決勝でNHK杯準優勝の実績を持つ寺山怜六段を破り周囲を驚かせた。

本人コメント
「国際囲碁新鋭団体戦に参加させていただき、ありがとうございます。一局一局精いっぱい頑張りたいと思います」。


 続いては福岡航太朗三段




 昨年の成績は39勝12敗、勝率.765で勝率ランキング2位。現在進行中の第47期碁聖戦本戦では張栩九段高尾紳路九段と平成四天王を連続で破りベスト8に進出。ポスト令和三羽ガラスの最有力候補といえる存在だ。

本人コメント
「世界の若手トップと対局できる数少ない機会なので、精いっぱい頑張ります」。


 最後はこの人、碁界が誇る「三たろう」の1人、三浦太郎二段。(*三たろう=関航太郎天元、福岡航太朗三段、三浦太郎二段)




 昨年の成績は23勝11敗。福岡と同じ洪清泉四段門下で、福岡のライバルと目される大器。今年に入って5連勝中と傍目には好調に見えるが、本人によると調子はイマイチのようだ。しかしそこは10代の若手棋士、この団体戦が起爆剤になるかもしれない。

本人コメント
「最近研究会での成績が悪く、意気が消沈しかけていますが、全部忘れて新しい気持ちで対局に臨みたいです」。


 ナショナルチームコーチの平田智也七段は「各国素晴らしいメンバーで強敵ぞろい。特に中国は若手のオールスターです。厳しい戦いになると思いますが、若い力で農心杯の悔しさを吹き飛ばしてほしいです」という。
 日本、韓国、中国、中華台北の若手が躍動する議政府国際囲碁新鋭団体戦、優勝カップの行方やいかに。対局の模様は日本棋院「幽玄の間」で中継される。

記・品田渓

対局概要

持時間
各1時間、秒読み40秒3回
対局場所
韓国:アイランドキャッスル、各国棋院にてインターネット対局
第1ラウンド
3月3日(木)13時対局開始(日本時間)
日本チーム―中華台北チーム
韓国チーム―中国チーム
第2ラウンド
3月4日(金)13時対局開始(日本時間)
日本チーム―中国チーム
韓国チーム―中華台北チーム
第3ラウンド
3月5日(土)13時対局開始(日本時間)
日本チーム―韓国チーム
中国チーム―中華台北チーム

出場選手

日本チーム
三浦太郎二段、福岡航太朗三段、仲邑菫二段
韓国チーム
文敏鍾五段、韓友賑三段、金恩持二段
中国チーム
屠暁宇七段、王星昊六段、周泓余六段
中華台北チーム
賴均輔七段、徐靖恩四段、林鈺娗初段