第52回大倉喜七郎賞・第60 回秀哉賞の受賞者決まる


 平素は弊院に対し格別のご高配を賜り、御礼申し上げます。今般、「大倉喜七郎賞」並びに「秀哉賞」の受賞者が、以下の通り決定されました 。なお今年度は選考委員会書面による投票方式によって決まりました。


1.「第52回大倉喜七郎賞」 ※敬称略年齢順

 大倉喜七郎賞は故大倉喜七郎氏の遺徳をたたえ、プロ、アマ、国内外を問わず囲碁普及に特に功労のあった方に贈られる賞で、受賞者は下記の3名の方々です。

松本 尚夫 (まつもと ひさお) 日本棋院 三重県支部連合会 会長 79歳

 日本棋院三重県支部連合会の会長として会員獲得に努め、全国トップクラスの会員数を維持(支部ポイント1位/会員増2位)してきた。2010年、プロ棋戦の「おかげ杯」、2013年、「熊野那智黒碁石まつり」、2014年には「おかげ国際戦」の創設に尽力されるなど、プロアマ問わず普及活動に多大な貢献をしている。 (アマチュア七段)

浅本 博(あさもと ひろし) 日本棋院 広島県本部 理事長 72歳

 広島県本部の理事長などを歴任。「広島アルミ杯若鯉戦」、「フマキラー囲碁マスターズカップ」の棋戦運営に尽力するのみならず、「広島・韓国青少年囲碁交流」、「新春囲碁ゼミナールin宮島」などイベントの創設・運営にも尽力。特にこどもへの普及に努めており、2003年から行っている「こども囲碁道場」からは棋士も誕生している。(アマチュア三段)

小林 光一(こばやし こういち) 日本棋院棋士・九段、名誉棋聖・名誉名人・名誉碁聖 70歳

 公式戦タイトル獲得総数は歴代4位となる60。棋聖戦9連覇、名人8連覇、碁聖6連覇など昭和の終わりから平成の初めにかけて小林時代を築く。平成9年には念願の第10回世界選手権富士通杯で優勝。更新の育成にも力を注ぎ河野臨九段、小林泉美七段ら7人の弟子がいる。平成18年から19年にかけて日本棋院副理事長を務めた。

  • * 大倉喜七郎賞選考委員 吉川正夫、成瀬正治の各氏及び、小林覚理事長

2.「第60回秀哉賞」 ―― 上野愛咲美女流立葵杯が女性で初めての受賞 ――

 秀哉賞は第二十一世本因坊秀哉名人の業績を永く記念するため、成績優秀で将来が嘱望される棋士に贈られる賞で、今回、上野愛咲美女流立葵杯・若鯉・SENKOCUP初受賞となりました。秀哉賞を女性が受賞するのは初めてとなります。受賞理由は以下の通りです。

上野愛咲美(うえの あさみ)女流立葵杯・若鯉・SENKOCUP

 女流の国際棋戦・SENKOCUPで優勝。日本勢が女流国際棋戦で優勝するのは初めて。一般棋戦である広島アルミ杯若鯉戦では2連覇。年間勝ち星は54でトップ。女流棋戦でも女流立葵杯と女流棋聖の2タイトルを保持。
※ 選考の対象は2022年末時点。


  • * 秀哉賞選考委員 斎藤十朗氏及び小林覚理事長、風間隼棋士会長、大淵 盛人九段秀哉一門代表

  • ※ 「第52回大倉喜七郎賞」、「第60回秀哉賞」の授与式は、3月28日(火)午前11時より日本棋院東京本院で開催される合同表彰式にて実施。