井山が開幕連勝!【森ビル杯第55期十段戦挑戦手合五番勝負第2局】


井山裕太十段余正麒七段が挑戦する森ビル杯第55期十段戦挑戦手合五番勝負(主催:産経新聞社)の第2局が3月30日、大分県宇佐市の「宇佐神宮」で行われた。

結果は井山が160手まで白番中押し勝ちをおさめ、開幕から連勝、防衛まであと1勝とした。終局は17時25分、持時間3時間のうち残り時間は両者ともに1分だった。

第3局は4月6日(木)に長野県大町市の「くろよんロイヤルホテル」で行われる。

両対局者のコメント

井山十段「中央ツケ(黒41)から余さんに厳しくこられて、実戦の進行が正しいかも分からなかった。
先に取るものを取って、それなりの形で中央をくつろげれば、まずまずかと思った。
右辺ツケていった(白78)のは問題で、黒91で逆から(白92のところ)アテられていたら、いやな流れになっていたかもしれない。
左辺ツケ(白98)から左上を囲って、そんなに大きく減らされなければ少し残ると思った。
(第3局にむけて)来週ですので、これまでの2局同様、自分らしく戦えればと思います」

余七段「中央ツケはやってみたい手だったが、やりすぎだった。
下辺のコスミ(黒95)では、左上に打つのだった。
(第3局にむけて)とにかく、いつもどおり全力で頑張りたい」

井山が連勝でタイトル防衛まであと1勝とする
終局直後の対局室の様子。立会の大竹英雄名誉碁聖も加わり検討が行われた
中小野田智己九段、万波奈穂三段による大盤解説会。多くの囲碁ファンで賑わった
解説会場横では、常務理事の平野則一五段、黒瀧正樹六段、関達也三段、アンティ・トルマネン初段による指導碁も行われた。
万波三段は、こども囲碁教室も担当
対局前日に宇佐神宮を参拝した両対局者。国宝の本殿を背に

森ビル杯第55期十段戦挑戦手合五番勝負第2局

黒:余正麒七段 白:井山裕太十段 白番中押し勝ち


(幽玄の間解説:本木克弥七段

第55期十段戦五番勝負はネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたします。