11月1、2日に行われる第8回SGW杯中庸戦の本戦を前につる&りんが見どころと出場メンバーを紹介中。ここでは毎年恒例のつる&りんによる優勝予想を行います。
つる = 鶴山淳志八段
りん = 林漢傑八段
しな = ライター品田渓
本戦出場メンバー
- しな では恒例の優勝予想ですが、まずはお2人の注目ポイントを教えてください。実力が拮抗しているとのことでしたが、その中でどうやって予想を絞っていくのですか?
- つる 難しいことをいいますね。正直、勘です。でも、やっぱり今年の調子や棋戦との相性が大事なのかな。
- りん あと、重要なのは中庸らしさだよね。
- しな 中庸らしさは毎回重要とおっしゃっていますね。
- つる 悲しいけど、棋士としてのピークは20代と言われています。だから普通は若い方が強いんですよ。でも、この中庸戦では必ずしもそれが当てはまらないのが面白い。
- りん 本当にそう。もちろん、中庸なりたての若手中庸は手強いんですよ。でも、歴代中庸を見ると意外と40代が多い。30代でも本戦出場してすぐに優勝する人は少なくて、数年寝かせてからなる人が多い。
- つる そうそう、今天元戦を挑戦している志田達哉八段でさえ、一発優勝とはならなかったんだから。
- りん やっぱり、若さよりも中庸らしさが大事なんだよね。そういう意味では沼舘くんは強いけど今回は違うかな。まだ若い感じがする。
- つる 内田くんは30代後半だし、ある気もするけど・・・。
- りん 初出場のメンバーはデータがないから正直予想が難しいよね。
- つる 常連メンバーの中ではちょさん(張九段)、まっちゃん(松本八段)、ジャイアン(安斎八段)、ウニくん(鈴木八段)、あたりが最有力候補なのかな。
- りん えっ、もうそんなに絞っちゃってるの?大垣先生やみぞさん(溝上九段)だってありそうだし、しゅとさんや大橋くん、初出場のメンバーからってこともあるよ?
- つる それ、全員じゃん(笑)。そういえば、りんってこの場で予想して良かったんだっけ?
- りん げっ、バレたか。
- つる カンケツの呪い問題ってまだ解決してなかったよね?(りんは予想をはずし過ぎて、りんに名前をあげられると優勝できないカンケツの呪いを発動させているのではないかと疑いをかけられています。昨年は「封じ予想」で予想に参加し、見事に当てました)
- しな はい、今回もう一度りん先生の予想を封じて、それで様子を見ようということになっています。
- りん 納得いかないなー、前回大はずししたのはつるさんなのに・・・。
- つる まあまあ(笑)。私は前回はずしただけだけど、りんはその前にはずし過ぎちゃってるから(笑)。
- りん いいですよ、ええ、いいですとも!その代わり、今年私が当ててつるさんがはずしたら、来年はつるさんの予想を封じてくださいね!(りん退出)
- しな ではつる先生、改めて、本命、対抗、オススメの順で予想をお願いします。
- つる そうですね、本命はズバリ、安斎八段です。
- しな りん先生、つる先生が中庸になられた時の優勝決定戦の相手ですね。
- つる そうです。我々と因縁があるだけではありません。彼は前回も優勝決定戦を打っているんです。この中庸戦は優勝すると卒業しなくてはいけませんから、ついついいつまでもいてしまう気持ちは分かります。でもね、そんな彼でもさすがにそろそろ卒業する気持ちになったのではないかという予想です。
- しな 安斎八段が四度目の正直で優勝ということですね。では対抗をお願いします。
- つる 松本八段です。私の兄弟子なので応援したいという気持ちもありますし、今年は王座戦でベスト4に進出するなど、特に調子がいい。元々爆発力のあるタイプなので、今回は好調そのままに優勝してしまうのではないかという気がします。
- しな 最後にオススメをお願いします。
- つる 鈴木八段で行きます。
- しな 鈴木八段は前回、中庸らしさが足りないということで予想にあがりませんでしたが。
- つる そうなんです。でも彼はこの一年で中庸っぽさがグッと増したんですよね。おそらく、女子囲碁リーグの監督を務めて、中間管理職的な苦労をしたのが良かったのだと思います。
- しな つる先生も監督でしたね。
- つる 私とウニくんの他に監督は下島陽平八段と吉原由香里六段、山本賢太郎六段でした。
- しな なるほど、見事なまでに中庸な感じがします。
- りん ただいま〜
- つる えっ?もう帰ってきたの?早くない?
- りん 三日三晩考えた後だったからすぐに書き終わったよ。はい、封もしておいたから。
- つる おお!気が利く〜(笑)。
- りん 自分で自分の予想を封じる身にもなって欲しいよ。で、つるさんの予想は?
- つる 本命・安斎八段、対抗・松本八段、オススメ・鈴木八段。
- りん まあまあだね。でも確信しました。私の勝ちです!
- つる・しな ・・・・・・。
- りん えっ、何か言ってよ。
- しな ・・・はい。では、それぞれの予想が終わったということで、あとは当日を待つだけですね。11月2日(日)は14時から優勝決定戦の大盤解説会が行われます。解説は前回優勝の秋山次郎九段、聞き手は吉原六段です。
- りん そこで私の予想も開封されるんですね。(当たるのが)楽しみだな〜。
- つる (はずれるのが)楽しみだね〜。
- しな (どっちにしても)楽しみですね!では最後につる先生、一言お願いします。
- つる 熱きミドルエイジの戦いは山あり谷ありの人生そのもの。新たな中庸が誕生する瞬間をぜひ大盤解説会で味わってください。そして、僕とりん、どちらが優れた予想家なのか、はっきりさせましょう!!
記・品田渓

封じ予想を終え、キリリとする初代中庸・林漢傑八段。

