囲碁の基本:対局のルール・流れ

終局

終局の方法

終局は下記の順序で碁を終わりにします。順番に解説してきます。

  1. 終局の合意
  2. 手入れ、ダメ詰め
  3. 死石の除去(相手の陣地に埋める)
  4. 整地
  5. 地の計算

1.終局の合意

白黒の境界線がはっきりしてきて、これ以上お互いに打ち合っても陣地がつくれない、得になるところもなくなった時点で戦いは終わり、終局となります。
お互いに「終わりましたね」、「終わりですね」というふうに声をかけ合って終局終了の宣言をします。

2.手入れ、ダメ詰め

1図:
ちょうどお互いに「終局の合意」をしたところです。
これから、白と黒の境界線をハッキリさせる作業を行います。
この対局で白が取った黒石は2個、黒が取った白石は1個とします。

(1図)

2図:
互いの地に黄・青色の印をつけて、境界をわかりやすくしたものです。
印のない交点は白黒どちらの陣地にもならない交点で「ダメ」と言います。

(2図)

3図:
「ダメ」は、白黒どちらが打っても1目にもならないところですので、黒1、白2というふうに石を入れます。これでお互いの境界線がはっきりしましたね。
これを「ダメ詰め」、「ダメをつめる」と言います。

(3図)

3.死石の除去(相手の陣地に埋める)

お互いに「ダメ詰め」を完了したら、次は盤面の死石を除去します。
「死石」とは陣地内にある相手の石で、どうやっても助からない盤面に残された捕虜の石のことを言います。
上の3図では死石はありませんが、もし盤面にあれば取り除き対局中に取り上げた石と一緒にします。

4.整地

対局中に白が取った黒石(アゲハマ)は2個、黒が取った白石(アゲハマ)は1個となっています。対局中と終局後に相手から取り上げた石は相手の陣地に埋めます。
そして上の3図では、陣地の計算がわかりにくいので陣地を整地します。

9路盤であれば、整地しなくても地の計算はできるかもしれませんが、正式な19路盤では整地がどうしても必要となります。

4図:
対局中に取ったアゲハマの黒石は黒の陣地に、白石は白の陣地へ埋めて整地します。
この作業は自分の地は相手が整地し、自分では整地しません。
つまり黒を持った人は白の陣地を、白を持った人は黒の陣地を整地します。
白と黒の境界線を動かさないようにしながら、数えやすい形に整地します。
陣地を10目とか15目単位でまとめると数えやすい形になります。

(4図)
アゲハマ黒石2個、白石1個を盤面に埋め、整地

5.地の計算

4図:
黒の陣地は3×5+2=17目、白は2×5+2=12目となり、盤面「黒の5目勝ち」です。

一段級差で行われる「定先」の場合は、盤面通り「黒の5目勝ち」です。

「ニギリ」で互先の場合は「コミ」が6目半ありますので、黒の+5から6目半を引いて(黒+5)-(6.5)=-1.5となり、逆に「白の1目半勝ち」となります。

終局まで行かずに対局途中で自ら負けを宣言することができます。
この場合「負けました」、「ありません」などと相手に伝え、一礼して対局を終わりにします。
これを「投了」と言い、黒が投了すれば「白の中押し勝ち」と言います。

中押し(=ちゅうおし)