高尾が開幕先勝! 【第71期本因坊戦挑戦手合七番勝負第1局】


井山裕太本因坊高尾紳路九段が挑戦する第71期本因坊戦挑戦手合七番勝負【主催:毎日新聞社】の第1局が5月9日(月)、10日(火)に広島県尾道市の「本因坊秀策囲碁記念館」で行われた。
結果は244手までで白番の高尾が中押し勝ちをおさめ、開幕戦を白星で飾った。
終局は19時2分、持時間8時間のうち残り時間は黒番の井山が1分、白番の高尾が42分だった。
本因坊戦七番勝負第2局は5月23日(月)・24日(火)兵庫県尼崎市「本興寺」で行われる

両対局者のコメント

井山本因坊
「一日目は少し悪いかと思っていました。いまはまだ何がまずかったかはわかりません。二日目で、(黒85からの)仕掛けはムチャクチャと思っていました。(白132からの)コウで難しいと思いましたがフリカワってもよくわかりませんでした。打っているときは難しい形勢かと思いましたが、小ヨセで足りないとわかりました。これから調べてみないとわかりません。次局はもう少しいい碁が打ちたいです」
高尾九段
「一日目は(形勢に)自信がありませんでした。二日目もよくわかりませんでした。フリカワリで悪くないと思いましたが、これもよくわかりませんでした。途中で細かいミスがあり、目一杯に打たないといけないと思いました。最後の小ヨセ(白222の二子ツギ)で残るかと思いました。去年は(井山さんに)ひとつも勝てなかったので、ひとつ勝ててほっとしました」


高尾らしい手厚く打ち回し初戦白星。9期ぶりの復位を目指す

七冠達成後、初防衛戦。追い上げ及ばず苦しいスタートに

大盤解説をする山本賢太郎五段(右)と佃亜紀子五段


本因坊秀策囲碁記念館のすぐ近くで開催された大盤解説会には連日大勢のファンが集まった

記念館は2008年に完成。敷地の奥の方に秀策の生家が復元され、土壁や土間、秀策が碁を始めた
押し入れなどが再現された木造家屋があり、そこでタイトルを懸けた大一番が初めて行われた

【第71期本因坊戦七番勝負第1局】

黒:井山裕太本因坊 白:高尾紳路九段 白番中押し勝ち


本因坊戦七番勝負は日本棋院ネット対局「幽玄の間」でライブ中継いたしました。
幽玄の間解説:伊田篤史八段

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