山下敬吾九段が挑戦者に!【第73期本因坊戦挑戦者決定リーグ最終一斉対局】


本因坊文裕(井山裕太)への挑戦権を争う第73期本因坊戦挑戦者決定リーグ毎日新聞社主催)の最終戦一斉対局が4月5日に日本棋院東京本院、中部総本部で行われた。

対局の組み合わせは以下の通り(△は黒番)。

本木克弥八段(2勝4敗) ― △羽根直樹九段(2勝4敗)
山下敬吾九段(4勝2敗) ― △黄翊祖八段(4勝2敗)
小林覚九段(2勝4敗) ― 余正麒七段(3勝3敗)
伊田篤史八段(4勝2敗) ― 芝野虎丸七段(3勝3敗)

2敗同士の対戦となった山下敬吾九段―黄翊祖八段は山下が勝利をおさめ、同じく2敗の伊田篤史八段が芝野虎丸七段に敗れたため、山下が5勝2敗で挑戦権を獲得した。第65期、第66期に本因坊を獲得している山下は3期ぶり5回目の本因坊戦挑戦手合出場となる。

また、小林覚九段、羽根直樹九段、本木克弥八段のリーグ陥落が決定した。残り1名の陥落は伊田篤史八段、余正麒七段、芝野虎丸七段が4勝3敗で並んだため3名による残留決定戦で決定する。抽選の結果、12日(木)の第1戦で伊田と芝野が対戦し、第1戦敗者と余が4月下旬におこなわれる第2戦で対戦する。第2戦の敗者がリーグ陥落となる。

本因坊文裕に山下が挑戦する七番勝負は、5月15日(火)に山口県萩市の「明倫学舎」で開幕する。

山下九段のコメント

「今日の碁は最初から形勢の判断が難しく、勝てたのは幸運だった。リーグ序盤で2敗したので、何とか残留できればと思っていた。挑戦という結果になったのは良かった。挑戦手合を盛り上げられるように、1局目まで少しでも自分を高めていきたい」

山下が挑戦者に
黄(右)は、惜しくも挑戦ならず
余(右)は最終戦勝って残留決定戦に
序列1、2位の本木(左)、羽根はともに陥落
中部総本部で行われた対局。
伊田(右)は勝てばプレーオフ進出だったが、芝野に敗れ、両者とも残留決定戦に
一力八段、富士田六段が「幽玄の間」、Youtube「日本棋院囲碁チャンネル」の解説を担当

対局結果(左側が勝ち、△は黒番)

本木克弥八段 中押し △羽根直樹九段
山下敬吾九段 中押し △黄翊祖八段
余正麒七段 中押し △小林覚九段
芝野虎丸七段 中押し △伊田篤史八段

リーグ成績

挑戦 山下敬吾九段(5勝2敗)
2位  黄翊祖八段(4勝3敗)
残留決定戦  伊田篤史八段(4勝3敗)
残留決定戦  余正麒七段(4勝3敗)
残留決定戦  芝野虎丸七段(4勝3敗)
陥落 本木克弥八段(3勝4敗)
陥落 羽根直樹九段(2勝5敗)
陥落 小林覚九段(2勝5敗)

本因坊リーグ最終一斉対局は、日本棋院ネット対局「幽玄の間」、Youtube「日本棋院囲碁チャンネル」でライブ中継いたしました。
詳細は毎日新聞の紙面、週刊碁などをご覧ください。