三浦・彦坂・小林を称える
第4回テイケイグループ杯(協賛:テイケイ株式会社ほかテイケイグループ)の表彰式が、9月12日、日本棋院東京本院で開催された。
俊英戦優勝の三浦太郎四段、レジェンド戦優勝の彦坂直人九段、そして女流レジェンド戦で2連覇を果たした小林泉美七段が祝福を受けた。
式では、日本棋院の武宮陽光理事長が主催者を代表して挨拶。続いて、協賛社であるテイケイ株式会社 代表取締役会長・髙花直一郎氏が登壇し、次のように語った。
「この棋戦は世界で活躍する棋士育成の一助となればと思っております。囲碁は日本を代表する文化のひとつ。発展と継承のために、囲碁界全体が盛り上がることが必要です」
俊英戦優勝 三浦太郎四段
「経験を活かし、世界へ挑戦」
俊英戦を制した三浦四段は、「リーグ戦では半目や1目半といった僅差が続き、運にも恵まれた」と振り返る。
第1回優勝の許家元九段、第2回の一力遼棋聖、第3回の芝野虎丸十段といったトップ棋士が名を連ねる中での戴冠に「恐縮している」と謙虚さを示した。
さらに、この経験が6月に中国で初出場した乙級リーグにつながったと明かし、「俊英戦での実戦経験が自信となり、世界の舞台に臨むことができました。今後はさらに実力を高め、いずれはレジェンド戦を見据えて努力していきたい」と抱負を語った。
レジェンド戦優勝 彦坂直人九段
「レジェンド中のレジェンドに勝利」
レジェンド戦を制した彦坂九段は、「優勝することがこんなに嬉しいとは思わなかった」と喜びを述べた。
決勝で対したのは趙治勲名誉名人。「治勲先生はレジェンド中のレジェンド。その先生に勝って優勝できたことは本当に幸せ」と感慨深げに語った。
一方で、「2度優勝すると出場できなくなるため、頑張りたい気持ちと、ずっと出続けたい気持ちが相反している」と複雑な心境も吐露。
「来年もこの棋戦に出場し、全力を尽くしたい」と意欲を示した。
女流レジェンド戦優勝(2連覇) 小林泉美七段
「強豪を相手に、さらなる高みを」
女流レジェンド戦で2連覇を果たした小林七段は、「強敵ぞろいのなかで2年連続優勝できたことを大変光栄に思います」と感謝を述べた。
さらに、ベスト4入りでレジェンド杯出場権が得られることが「大きなモチベーションになっている」と語り、
「王立誠先生や趙治勲先生と対局できたことは幸せでした。意外にやれることも分かったので(笑)、もっと上を目指して精進していきたい」と前向きな意欲を示した。

