芝野またも大石を仕留め、奪取にあと1勝【第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負第4局】


 10連覇を目指す本因坊文裕(=井山裕太九段)に芝野虎丸王座が挑戦する 第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負(主催:毎日新聞社、 日本棋院、関西棋院/協賛:大和証券グループ) 第4局が6月10日(木)、11日(金)に福岡県北九州市 「アートホテル小倉ニュータガワ」で打たれ、 芝野が124手までで白番中押し勝ちをおさめシリーズ3勝1敗とし、タイトル奪取にあと1勝とした。終局時刻は15時10分。残り時間は黒番の文裕が22分、白番の芝野が3時間23分だった。

 芝野がタイトルを奪取するか、文裕が反撃をするか大注目の第5局は、6月21日(月)、22日(火)に長野県松本市「松本ホテル花月」で打たれる。

終局後のコメント

芝野虎丸王座
「(勝って3勝1敗となり)まだあまり考えられないがペースをつかむ上ではリードできて良かった。白66にヒラいて、黒石を逃げさせて攻めて打つ方針がいまいちだったかもしれない。 (2日目の右辺の攻防では)難しかったが白116と2線にでて黒が悪くなったのではないかと思う。成績は別として、また次の対局に向けて頑張りたい」
本因坊文裕
「1日目から形勢はわからずに打っていたが、封じ手以後は難解。白にかなり頑張ってこられて、昨日の時点では予測できなかった。 午後以降の打ち方でダメにしてしまった。実戦とはちがうフリカワリの図も考えてはいたが、それでは自信がなかった。後が無くなったが、仕切りなおしてベストを尽くしたい」

 対局については「毎日新聞」、 「日本棋院囲碁チャンネル」の映像ライブ配信(1日目2日目)、 およびネット対局「幽玄の間」等にてご覧いただけます。
 また詳細・解説については「毎日新聞」の観戦記、 毎週月曜日発売の「週刊碁」、 毎月20日発売の月刊誌「碁ワールド」等にてご覧いただけます。


第76期本因坊戦挑戦手合七番勝負第4局 終局図

黒:本因坊文裕 白:芝野虎丸王座

(幽玄の間解説:山田規三生九段

難解極まる右辺の攻防をヨミ勝ち大石を仕留めて勝利
芝野、3連勝の勢いでこのまま一気に決めるか
10連覇に向けあとがなくなった文裕 巻き返しなるか
映像解説を行う王銘琬九段。吉原由香里六段の巧みな話術で解説陣を大いに盛り上げた
文裕昼食:海鮮丼
芝野昼食:うな丼
検討終了後取材対応





陣容

タイトルホルダー 本因坊文裕(棋聖・名人・本因坊)
挑戦者 芝野虎丸王座
立会人 大竹英雄名誉碁聖
新聞解説 王銘琬九段
映像解説 解説:武宮陽光六段、聞き手:大森らん初段
記録 伊藤優詩五段大淵浩太郎五段
幽玄の間解説 山田規三生九段
日本棋院囲碁チャンネル 吉原由香里六段、他

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