【第8回SGW杯中庸戦表彰式】

 31歳以上60歳以下で、七大棋戦・竜星戦・阿含桐山杯・SGW杯中庸戦の優勝経験がない棋士が競うSGW杯中庸戦の表彰式が、12月12日(金)、東京都新宿区の「志満金」にて行われた。
 決勝で沼舘沙輝哉七段を破って優勝を飾った鈴木伸二中庸は挨拶で本棋戦について「中庸戦はできたころから注目していました。その頃は20代後半で出場資格がなく、若手棋戦では 後輩の瞬発力に早碁で苦しめられ、予選すら抜けられないことも多くありました。そんな中で、この棋戦は希望のような存在でした」と振り返り、さらに「この棋戦なら若手に戻れる部分があり、 先輩方に少しはやさしくしていただけるのではと思っていましたが、そう甘い世界ではなく、最初の2年は予選すら抜けられず、先輩方に負かされました。 昨年初めて本戦に出場したものの、2日目に2連敗し、この世界は年齢や立場に関係なく厳しいのだと改めて教えられました」と率直な思いを語った。
 また、今期を振り返り、「今年は中庸戦が始まる少し前に手合で5連敗し、その相手はいずれも中庸戦世代の方々でした。今年も厳しいかなと思ったのですが、逆にその5連敗で肩の力が抜け、 負けて元々という気持ちで対局できたことが、今回の結果につながったと思います」と喜びを述べた。


賞状を手にする鈴木伸二中庸。