小林光一名誉棋聖・名誉名人・名誉碁聖の「紫綬褒章」受章について


 このたび、小林光一名誉棋聖・名誉名人・名誉碁聖が、紫綬褒章を受章することになりました。伝達式及び拝謁は、5月17日(木)に執り行われます。

平成30年4月28日 公益財団法人 日本棋院

略歴

  • 昭和27年9月10日生。北海道旭川市出身。日本棋院東京本院所属。 65歳
  • 昭和40年 故木谷實九段に入門、昭和42年入段、54年九段。
  • 昭和52年 第2期天元を皮切りに、その後、十段、名人、棋聖、碁聖など数々のタイトルを獲得。
  • 平成2年 棋聖5連覇で名誉棋聖の資格を得る。(その後8連覇)
  • 平成4年 碁聖5連覇で名誉碁聖、名人5連覇で名誉名人の資格を得る。
  • 平成24年、60歳となり名誉棋聖・名誉名人・名誉碁聖を名乗る。
  • 棋聖通算8期、名人通算8期、天元通算5期、碁聖通算9期、十段通算5期などタイトル獲得数60は歴代3位 
  • 平成23年1300勝達成
  • 昭和60年 旭川市民栄誉賞受賞、平成5年都民文化賞受賞
  • 平成18年~19年 日本棋院副理事長
小林光一
名誉棋聖・名誉名人・名誉碁聖

小林光一名誉棋聖・名誉名人・名誉碁聖のコメント

囲碁人生を振り返って
「入段してから50年以上たっているが、早かった気がする。当時、内弟子が8人いた。先輩たちは、すでにプロになっていた石田さん(24世本因坊秀芳)をはじめみな強く、4歳年下の治勲さんには定先で打たされた。大変なところに来てしまったなと思ったが、木谷道場に入ったということが、スタートしてはありがたかった」
趙治勲先生との思い出
「治勲さんの存在は一番の発奮になり、必死にやった。治勲さんの方が先を行っていたが、昭和60年の名人戦7番勝負で趙名人からタイトルを奪取したのが何と言っても大きなシリーズで、負けていれば今の自分はないと思う」
AIの出現は
「秀策先生は根っこにはあるが、AIには説得力のあるいい部分もある。AIの出現は、やっぱり楽しい。AIは中央の打ち方が巧い。捨石も平気でやる。素晴らしい手を見たい、というのが棋士の夢だから。最近は、毎朝人間対AIの碁を5局並べるのを日課にしている。」
今後の目標は?
「ありがたいことに健康だし、碁に対する情熱はある。碁は面白い。呉清源先生や藤沢秀行先生が引退後にも碁の研究をされていると聞いた時は、『どうして引退後に?』と思ったが、今なら分かる。」