川端 康成が囲碁殿堂入り(第19回囲碁殿堂表彰)


 10月11日、日本棋院において「囲碁殿堂表彰委員会」が開催され、川端康成(かわばた やすなり)が第19回囲碁殿堂入りとして選ばれました。
 有識者、マスコミ関係者、日本棋院役員、棋士で構成された表彰委員会委員の内、出席された8名により、事前にノミネートされた候補者の中から投票により選出されました。
 囲碁殿堂入りを果たした川端康成に対しては、顕彰楯を制作し、日本棋院会館一階にて展示を行う予定です。

囲碁殿堂入り決定者の経歴と選考理由

川端 康成(かわばた やすなり)
1899(明治32)年1972(昭和47)年大阪府出身。
『雪国』、『伊豆の踊子』等多数の名作を残し、日本人初のノーベル文学賞を受賞する。昭和13年、本因坊秀哉引退碁の観戦記を担当。これを基に小説の形にまとめた『名人』を執筆。囲碁を題材とした小説の中でもっともすぐれた作品と評される。日本棋院特別対局室「幽玄の間」には、川端揮毫の書「深奥幽玄」が掲げられている。また今年は没後50年目にあたる。



昭和38年に日本棋院機関誌『囲碁クラブ』の企画で行われた坂田栄寿名人本因坊(写真左)との指導碁。


第18期本因坊戦七番勝負第1局(昭和38年)の際、坂田栄寿本因坊(右)と挑戦者高川格九段(左)と撮影した一枚。

〈参考〉過去の殿堂入り

第1回特別創設記念表彰:徳川家康、本因坊算砂、本因坊道策、本因坊秀策
第2回特別創設記念表彰:本因坊丈和
第3回表彰:本因坊秀和、大倉喜七郎
第4回表彰:本因坊秀甫
第5回表彰:本因坊秀栄、本因坊秀哉
第6回表彰:瀬越憲作
第7回表彰:木谷實
第8回表彰:岩本薫
第9回表彰:安井算哲(渋川春海)、陳毅
第10回表彰:喜多文子
第11回表彰:橋本宇太郎
第12回表彰:呉清源
第13回表彰:寛蓮、井上幻庵因碩
第14回表彰:正岡子規
第15回表彰:正力松太郎
第16回表彰:坂田栄男、趙南哲
第17回表彰:藤沢秀行
第18回表彰:高川格

囲碁殿堂表彰委員会委員

齋藤十朗 元参議院議員 元参議院議長
藁科満治 元参議院議員
谷岡一郎 大阪商業大学学長
植田滋 読売新聞東京本社編集局 文化部長
丸山玄則 朝日新聞文化くらし報道部部長代理
坂本高志 毎日新聞社学芸部長
堤篤史 日本経済新聞社編集局文化部長
本田誠 産経新聞東京本社編集局文化部部長
今井敬 日本棋院総裁
小林覚 日本棋院理事長
風間隼 東京棋士会会長
林海峰 名誉天元
(2022年10月1日現在)以上

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