第5回テイケイグループ杯(協賛:テイケイ株式会社ほかテイケイグループ)の表彰式が、8月6日(水)に東京都千代田区「日本棋院東京本院」で開催された。
表彰式では、俊英戦で優勝した福岡航太朗本因坊、レジェンド戦で優勝した趙治勲名誉名人、女流レジェンド戦で3連覇を果たした小林泉美女流レジェンドが表彰された。
式では、日本棋院の高尾紳路理事長が主催者を代表して挨拶。続いて、協賛社であるテイケイ株式会社代表取締役会長・髙花直一郎氏が登壇し、次のように語った。
「私はこの3つの棋戦にはそれぞれ異なる価値があると思っています。俊英戦は未来への挑戦です。レジェンド戦は、積み重ねてきた知恵と技です。女流レジェンド戦は、受け継がれてきた文化と輝きです。そのすべてが一つになって、日本の囲碁文化は次の世代に受け継がれていきます。勝負に勝つことはもちろん素晴らしいことです。しかし、それ以上に、人を育て、文化を守り、未来へつないでいくことに、この棋戦の大きな意義があると信じています」
各優勝者のコメントは以下の通り。
俊英戦優勝 福岡航太朗本因坊
「俊英戦では今回、初めてプレーオフが行われました。それも5人によるプレーオフで、参加棋士の皆さんの棋戦にかける熱い思いが起こした奇跡なのかなと思っています。決勝の相手である大竹さんは、グループリーグを5勝0敗で通過されました。私は3勝2敗で、プレーオフのトーナメントを2勝して、最終的に5勝2敗でした。普通なら勝ち目のない戦いだったと思います。それでも、プレーオフで自分と戦った2人、そして同じグループリーグを戦った5人のことを思い、その気持ちを背負って戦ったことが、良い結果につながったのかなと思っています。今回、初めて若手棋戦を優勝することができました。私はずっと若手棋戦が苦手だったのですが、少し苦手意識がなくなりました。次は世界戦です。こちらはさらに苦手意識がありますが、それを取り除けるように良い成績を残し、テイケイ杯から世界へ羽ばたいていけるよう頑張りたいと思います」
優勝した福岡本因坊。
レジェンド戦優勝 趙治勲名誉名人
「俊英戦で優勝する、男性のシニア――自分でレジェンドとはとても言えない(笑)――で優勝する、女流レジェンドで優勝する。それぞれ素晴らしいことです。ただ、男性のシニア戦は女性とも打つんです。今回も泉美ちゃんと決勝を戦いました。僕はほとんど負けていたのですが、泉美ちゃんが秒読みに入ってから少し慌てて、摩訶不思議、念願のこの話す場に幸い立つことができました。もし僕が負けていたら、泉美ちゃんが男性シニアの優勝者として話をしなければいけない。そうしたら、ちょっと変でしょう。シニアの優勝者として出てくるためには、ひげを生やさなければならないし、顔も少し年を取ったようにしなければならない。せっかくご両親からきれいな顔に生んでもらったのに、そんな格好をしなければいけない。これは悲惨じゃないですか。泉美ちゃんは負けて悔しかったと思います。『なんであんなやつに負けたんだ』と思ったかもしれない。でも、これで良かったんです。来年も二人で決勝を打つかもしれません。その時も、今日僕が話したことを思い出してほしいと思います(笑)。昔は小林光一さん、泉美ちゃんのお父さんと私がライバルだと言われていました。この頃は泉美ちゃんと僕がライバルということになりました」
挨拶ではユーモアを交え、会場を笑いに誘った。
女流レジェンド戦優勝 小林泉美女流レジェンド
「今回、3連覇ということで、本当に自分の実力以上というか、できすぎた結果だと思っております。
また幸運にも、レジェンド戦の決勝戦で憧れの趙治勲先生と対局することができ、大変大きな経験になりました。
先日、髙花会長と対談をさせていただいた際、レジェンド戦を開催してくださる意義についてお話を伺いました。棋士の経験は社会にとって財産であると言っていただき、本当にありがたいことだと思いました。
私自身の経験は拙いものですが、少しでも囲碁界を盛り上げていけるよう、これからも精進していきたいと思います」
高尾紳路日本棋院理事長(右)とともに記念撮影。

