棋士が選んだこの一手

酒井佑規が選んだこの一手

対局日 1968年2月14日
棋戦名 第23期本因坊戦リーグ 総譜はこちら
対局者
(段位は当時)
黒 加藤正夫五段
白 大平修三九段



  • 加藤正夫五段
  • VS

  • 大平修三九段


< テーマ図(黒番) >
 私が院生時代、よく棋譜並べをしていた加藤正夫先生の大変印象に残っている碁をご紹介いたします。
 ここで加藤先生が力強い一手を放ちます。
  • < 1図 >
     テーマ図に続いて黒1と抜くと白2からシチョウで取られてしまいます。
  • < 2図 >
     また、黒1と受けるのは白2とノビられて黒▲を取られてしまいます。
  • < 3図 >
     そこで加藤先生は黒1のアキ三角で両方の種石をシノぎました。
  • < 4図 >
     その後の実戦の進行です。中央は取られましたが、黒も20まで厚みを得る分かれになりました。
  • < 5図 >
     局面が進んで終盤、白1と頑張ったことにより、黒2から大きなコウが始まりました。最終的に白がコウを解消する代わりに黒の中央の一部が生還するフリカワリになり、白の勝ちとなりましたが、ぜひ実際に並べていただいて両者の気合のこもったぶつかり合いと気迫を感じていただきたい一局です。

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