棋士が選んだこの一手
石田芳夫が選んだこの一手
対局日
2022年10月12日
棋戦名
第47期名人戦第5局 総譜は
こちら
対局者
(段位は当時)
黒 芝野虎丸九段
白 井山裕太名人
< テーマ図(白番) >
第47期名人戦七番勝負の第5局です。挑戦者の芝野さんが3勝1敗でカド番に追い込み、この碁も序盤で井山さんが失敗して形勢を損ねたものの、粘り強く食らいついています。
白1のツケに黒2と飛んだのが一瞬の隙。ここで井山さんの絶妙手が出て形勢が一転します。
< 1図 >
白1のハイから3の置きが起死回生の一手でした。
< 2図 >
続いて黒4のオサエには白5が先手になるのがポイントです。手を抜くと白6のハネ出しでaとbが見合いとなり、どちらかの黒が取られてしまうので黒6は省けません。そこで白7から9、11が狙いの筋で右上が手になりました。
< 3図 >
黒13(12の左)白14(1の右)白16(12)
黒1から攻め合うと白16までコウになりますが、これは白の花見コウです。
< 4図 >
黒15(1)
また、2図の黒4では黒1から15まで攻め合いに勝つことはできますが、ここまで地を削られては黒がいけません。
1図の白1、3は井山さんの勝負強さが際立った一手でした。
総譜は
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