週刊碁4月10日号

週刊碁4月10日号

2017年4月 3日発売

  • 森ビル杯第55期十段戦五番勝負第2局

  • 第5回電聖戦
  • 2000号特別企画「棋士の逸品!プレゼント」

特集内容

【第55期十段戦五番勝負第2局】

井山裕太十段に余正麒七段が挑戦する森ビル杯第55期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)第2局が3月30日、大分県宇佐市『宇佐神宮』で行われた。布石らしい布石もなく、序盤の石の競り合いかが全局的に広がった一局は、白番の井山が160手まで中押し勝ち。シリーズスコアを2勝とし防衛にあと1勝と迫った。現地陣営は、立会・大竹英雄名誉碁聖、大盤解説・中小野田智己九段、聞き手・万波奈穂三段、記録・藤村洋輔三段と外柳是聞二段。

【第5回電聖戦】

コンピューター囲碁がプロ棋士に挑む第5回電聖戦は3月26日、東京・飯田橋で打たれ、中国企業の開発した「絶芸」(英語表記FineArt)と国内最強のDeepZenGo(以下Zen)がそれぞれ一力遼七段を押し切った。手合割は電聖戦史上初となる互先。絶芸の深い読みと驚くべき視野の広さ、Zenの冷静な形勢判断力に棋士たちは舌を巻いた。AI(人工知能)が人類のトップクラスに勝るとも劣らない実力を備えた現実を、囲碁界は改めて目の当たりにした。