碁界の〝開花宣言〟【平成28年度合同表彰式】

日本棋院の平成28年度合同表彰式が3月28日、日本棋院東京本院にて行われた。

 この合同表彰式で行われるのは、第46回大倉喜七郎賞、第54回秀哉賞第50回棋道賞第13回殿堂入り表彰平成28年度昇段者(合計28名。3月21日現在)、平成29年度新入段棋士紹介。

 本日の表彰式の模様は こちらでご覧になれます。

 まずは来賓祝辞として囲碁大使の谷岡一郎さん(大阪商業大学学長)が登壇。「今はやりのAIが進化を続け、全人類の英知が一台のパソコンに入ると言われる2045年のシンギュラリティポイント(技術的特異点)を迎えても〝ソロバンはソロバン〟です。囲碁に魂を込めるのは棋士です」と激励した。

 大倉賞の授与に移り、山根敏郎様(日本棋院長野県本部本部長)、田中毅様(ロータリー囲碁同好会名誉会長)、南嘉輝様(一般財団法人温知会会津中央病院理事長)へ賞状と記念品が贈られ、それぞれ謝辞を述べた。

 続いて、秀哉賞と棋道賞の授与式。秀哉賞と棋道賞の最優秀棋士賞は井山裕太六冠(棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖、十段)。「皆様のおかげで昨年の囲碁へのわたくしの取り組みの結果を評価をしていただけたものと考えております。今年は例年より多く世界戦へ出場できる予定ですので、結果にとらわれすぎずに自分をレベルアップしていけたら」と抱負を述べた。
 それに続いて挨拶に立ったのは優秀棋士賞の高尾紳路名人。「より一層、上を目指してがんばってまいります。ただ、まだいただいたことがない賞を毎年のように獲っている人がいるのでなかなか大変だと思いますが(笑)」と会場の笑いを獲った。

 殿堂入り表彰は、寛蓮と井上幻庵因碩。碁聖寛蓮顕彰会から藤永勝之さん、小説「幻庵」を上梓したばかりの百田尚樹さんが挨拶に立った。

 今年度の昇段者の紹介、平成29年度の新入段者の挨拶と続いた。新入段6名にとっては、苦しかった入段試験を勝ち抜き、待ちに待ったプロとしてスタートライン。一人一人熱い思いを述べ、棋士としての門出に気持ちを新たにした。


壇上に前列左から5名目の日本棋院・團宏明理事長を囲んで記念撮影


目標の一つだったワールド碁チャンピオンシップを終えても井山の「挑戦」は続く


視線の先は井山六冠? 高尾、4度目の優秀棋士賞。リップサービスも飛び出した


大倉喜七郎賞受賞の山根敏郎日本棋院長野県本部本部長


大倉喜七郎賞の田中毅ロータリー囲碁同好会名誉会長


大倉喜七郎賞の南嘉輝一般財団法人温知会会津中央病院理事長


寛蓮顕彰会から藤永勝之さんが寛蓮上人への思いを語った


「幻庵」作者の百田尚樹さん。「日本も幻庵のように戦闘的な碁に」と碁界にエール


新初段の面々。左から芝野龍之介、桒原駿、関航太郎、茂呂有紗、坂井嵩司、西岡正織の6名
桒原「両親、兄弟子、師匠のおかげでこの場にいられている。一層精進して恩にむくいたい」
芝野「多くの方にお世話になり感謝している。虎丸の兄としてではなく、龍之介として覚えてもらえるようになりたい」
関「入段できたのは両親、師匠、日本棋院の皆様に支えられてのもの。いい棋譜を残せるようにがんばりたい」
西岡「和歌山出身の日本棋院棋士は75年ぶり3人目。1人目は高川秀格先生です。囲碁で人を励ませる棋士になりたい」
坂井「世界で活躍できるような棋士になれるようがんばっていきたい」
茂呂「同じ年代で先に入段した先輩がすでに活躍している。一日でもはやく追いつけるようにがんばっていきたい」